フリーランスの年金について

一般的なサラリーマンは厚生年金に加入しています。

一方で、フリーランスが加入する年金は国民年金です。

サラリーマンであれば会社から受け取る給料から天引きされていましたが、フリーランスは自分で支払わなければなりません。

手続きが面倒であるという理由と、必ずしも年金をもらえるわけではないという理由で、国民年金を支払わないフリーランスはいらっしゃいますが、年金支給年齢に達していないとしても、ケガや事故で障害認定された場合に障害年金が支給されるので、万が一のために支払っておいた方が良いでしょう。

フリーランスが加入する国民年金は、65歳以上の国民年金加入者が受給できる老齢基礎年金をもらえるのですが、サラリーマンが加入する厚生年金は老齢基礎年金に加えて、老齢厚生年金も受給できるのです。

つまり、フリーランスはサラリーマンと比べて、老後に受け取れる年金が少なくなっています。

「これでは老後が心配」というフリーランスの方は多くいらっしゃるでしょう。

そこで、厚生年金に変わる年金制度である国民年金基金に加入してみてください。

国民年金基金は、フリーランスの方々が老後も安心して暮らすことができるようにと、国民年金に上乗せして年金を受給するための制度となっております。

もちろん、加入は義務付けられていませんが、国民年金基金で支払った金額は、全て経費として計上できるので、節税対策になるのです。

また、国民年金基金以外にも、フリーランスが利用できる公の共済制度として小規模企業共済が挙げられます。

小規模企業共済はフリーランスの節税で説明致しましたが、1,000円から70,000円の範囲で掛け金を選択し、このお金を払い込んでおくと、事業が廃業となった時に共済金を受け取れるのです。

共済金の受け取り方には「一時払い」「分割払い」「一時払いと分割払いの併用」といった3種類から選択することができるので、年金代わりとして受けとることも、退職金代わりとして受け取ることもできます。

また、国民年金基金以外と同じように、掛け金の全てが所得税の控除対象となっているので、節税効果があります。

国民年金基金や小規模企業共済は、将来のためにもらえる年金を増やせるだけではなく、節税対策ともなるので、積極的に利用してみてください。

このように、フリーランスはサラリーマンと比べて年金の面において不利であると言われていますが、公的の機関を利用することで補うことができるのです。